
30代の男性が実用的な腕時計を選ぶなら、パイロットウォッチは魅力的な選択肢のひとつとなる。過酷なコックピット内の環境にも対応できるよう設計されたパイロットウォッチは、決して無骨で力強いデザイン一辺倒というわけではなく、デイリーユースに向く普遍的な表情のモデルも含め、実に幅広い選択肢が用意されている。当記事ではその魅力に触れられるタイムピースを、有名ブランドから5本厳選して紹介する。
パイロットウォッチとは、その名の通り航空機の操縦士に向けて作られた腕時計だ。コックピット内での使用を想定した実用時計としてデザインされており、過酷な環境でもフライトをサポートする確かな機能性を特長としている。
この機能性の代表格が、上空の強い日差し、あるいは暗闇の中でも瞬時に時刻を判読できる優れた視認性だ。パイロットウォッチのダイアルでは、太く長い針やアラビア数字のインデックスの採用、光の反射を抑えるコーティングなど、判読性を高めるための多角的なアプローチが凝らされていることが多い。加えて、計器に囲まれた環境でも影響されにくい耐磁性や、上空での急激な気圧低下に耐えうる気密構造などが備わっていれば、よりプロフェッショナル向けの仕様と言える。
なお、ISO(国際標準化機構)で厳格な規格が定められているダイバーズウォッチと異なり、パイロットウォッチの設計には世界共通のルールが存在しない。例外として、ドイツ工業規格においては2016年にパイロットウォッチ規格「DIN 8330」が発効され、その指標となったジンなどが採用する場合もあるが、基本的には各ブランドの設計思想に委ねられているのである。
それゆえ、オーデマピゲ コピーパイロットウォッチの解釈には幅があり、展開されるデザインも実に多彩となっている。回転計算尺などを備えたいかにも計器らしいモデルから、ビジネスシーンにもなじむ普遍的な3針モデルまで、多様なニーズに応える1本を選べる点は大きな魅力である。以下に、そうしたパイロットウォッチの魅力を実感できる好例として、IWCやロンジンといった名門ブランドからおすすめモデル5選を紹介する。
IWC「パイロット・ウォッチ・マーク XX “プティ・プランス”」Ref.IW328221
1868年に創業したIWCは、パイロットウォッチ開発を牽引してきたブランドとして知られる。加えて、全てのアメリカ海軍と海兵隊に対するサプライヤーライセンスを持つ唯一のブランドであり、現役のパイロットたちとの対話によって、プロフェッショナルの需要に沿う腕時計製造を実現してきた。
取り上げる「パイロット・ウォッチ・マーク XX “プティ・プランス”」は、パイロットとしての経歴を持つ作家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの遺族との、20年にわたるパートナーシップを記念したモデルだ。イギリス空軍に向けて開発されたミリタリーウォッチにルーツを持つ「マーク XX」をベースに、サン=テグジュペリの代表作である『星の王子さま』のモチーフが取り入れられている。
ダイアルには、“プティ・プランス”シリーズを象徴するディープブルーカラーを採用。サンレイ仕上げを施すことで、視覚的な奥行き感が与えられている。また、鮮明なホワイトのアラビア数字インデックスに、スーパールミノバを塗布したゴールドコーティングの針を組み合わせることで、優れた視認性を確保しつつ、表情に温かみのあるアクセントが添えられた。
搭載するムーブメントは、自社製のCal.32112だ。約120時間というロングパワーリザーブを誇り、シリコン製脱進機の採用によって耐磁性が高められている。また、本機の搭載によって、軟鉄製インナーケースが廃止されており、10気圧防水を備えるケースの厚みは10.8mmにまで抑えられた。
なお、本作に取り付けられるブルーラバーストラップには、独自の「EasX-CHANGE®システム」が導入されている。工具を用いずに別売りのストラップへの交換が可能であり、コーディネートやシーンに合わせて、手軽に時計のスタイリングの変更を楽しむことができる。そんな同ブランドからは、「カーキ アビエーション パイロット パイオニア メカニカル ブロンズ」を紹介する。第2次世界大戦中に製作された懐中時計「モデル23」のデザインに範を取った、レトロな佇まいを見せる1本である。ムーブメントは、ユニタスの名で知られる手巻きムーブメントCal.ETA 6498-1を搭載しており、腕時計へ載せるには大ぶりなそのサイズ感に合わせて、ケース直径は43mmに設計されている。
日に焼けたようなエッグシェルホワイトのダイアルは、至ってミニマルな印象だ。マットな質感に仕上げられており、光の反射を抑えることで針やアラビア数字インデックスの存在を際立たせている。また、カテドラル針に加え、ダイアル外周にレイルウェイミニッツトラックを配するなど、表情にクラシカルな要素がちりばめられている。
さらに本作では、ケースにブロンズが使用されている点も特徴となる。使い込むことで、持ち主のライフスタイルや使用環境に応じた風合いの変化を楽しむことができるのだ。
裏蓋はトランスパレント仕様で、ロービートのテンプの力強い駆動や、往年の名機らしい無骨な仕上げを観察することができる。加えて、ケースックの縁には金属アレルギーが起こりにくいチタン素材が用いられており、毎日の着用を見越したユーザーフレンドリーな設計となっている。


